マルチシールの使い方
高耐候性変成シリコーン系シール材「マルチシール」は、その名の通り様々な使い方があります。
今回は、マルチシールの標準的な使用方法と応用例をご紹介します。
マルチシール
高耐候性変成
シリコーン系シール材

標準的な使用方法
防水端末部のシール材として使用します。
【主な施工部位】
- 立上り端末部
- ドレン部
- ルーフィング接合部(常温粘着工法)


公共建築工事標準仕様書におけるシール材
平成25年版まで「ゴムアスファルト系シール材」のみを採用していましたが、平成28年版より「…ルーフィングシートとの接着に適するものとし、アスファルトルーフィング類製造所の指定する製品とする。」と記述されており、マルチシールは防水端末部のシール材として使用することが出来ます。
マルチシールの耐候性
サンシャインウェザーメーターの10倍以上に強い紫外線光源をもつメタルハライドランプをマルチシールに継続照射する促進耐候性試験を実施し、異常がないことを確認しております。


メタルウェザー照射1000時間後でも、ひび割れ、ボイド(穴あき)などの異常はなく少し光沢がなくなる程度の変化に留まっています。
→耐候性の良い変成シリコーンに加え紫外線吸収剤を添加したマルチシールは耐候性に優れた製品です。
応用例
マルチシールは、クリンアス類との相性が良く、非常に高い保持力から、クリンアス(NEO)工法で納まりの悪い箇所への補助剤としても使用することが出来ます。
【段差の小さな出隅】

【面取りが大きな出隅】

【ツバが小さいドレンの段差】


【巻き癖の強いルーフィング端末】

ポイント
【施工のタイミング】
納まりが悪いと推測される箇所はクリンアス類の塗布前に打つとスムーズです。ルーフィング張付け後の浮きなどは、塗布したクリンアス類が未硬化であれば捲って打つことで納めることが出来ます。
【十分に転圧】
マルチシールは硬い材料なので、ルーフィング張付け後はローラーでしっかりと潰すように転圧することで、キレイに納まります。